保育園で使える、2歳児の7月の月案(指導計画)の書き方や見本の記入例を紹介します。
ねらい、前月の子どもの姿、養護と教育の内容、環境と配慮・援助、食育、家庭との連携や職員との連携などについて、テンプレートとともに紹介しています。
保育の指導計画作成にお役立てください。
ねらい
- 衛生面に配慮された環境のなかで、夏期を健康的に過ごせるようにする。
- 清潔にする気持ちよさや大切さがわかり、汗を拭いたり着替えたりする。
- 保育者や友達と夏ならではのあそびや行事を楽しむ。
- 夏の自然に触れ、関心を持つ。
前月の子どもの姿
- 自分でなんでもやってみようとするが、思うようにできないと泣きだすことがある。
- 友達との関わりが深まり、トラブルになることもあるが、仲良く一緒に遊ぼうとしている。
- 水たまりを見つけると自分からのぞいたり、触れたりして遊ぶ様子が見られる。
- 友達や保育者の名前を呼んでいる。
- 言葉の数が増え、友達とのやり取りを楽しんでいる。
- ブロックあそびで、さまざまな物に見立てて遊ぶことを楽しんでいる。
内容
養護
- 水分補給や着替えをこまめに行いながら、ひとりひとりの健康状態を把握し、健康に過ごせるようにする。
- 生活やあそびのなかでのコミュニケーションやスキンシップを大切にすることで、保育者や友達に安心して自分の思いを表現していけるようにする。
- トイレで排泄したり、尿意を伝えられたことを褒められることで、自信につながるようにする。
- 水あそびの前には必ず準備体操をして、少しずつ水を掛けることで水温に慣れていけるようにする。
教育
- 戸外あそびや排泄の後、食事の前は手洗いうがいをすることが習慣になり、自分から進んでやろうとする。
- プールあそびの際に、自分で着替えをしようとする。
- 保育者や友達と水あそびを楽しみ、関わりを深める。
- 散歩に出かけ、夏の自然事象に興味を持つ。
- 七夕会に参加して、さまざまな催しを楽しむ。
- 水あそびの楽しさや気持ちよさを知る。
- 友達や保育者と言葉のやり取りをしながら、ごっこあそびを楽しむ。
- 自分の経験や気持ちを言葉で伝えようとする。
- 季節の歌をうたったり、手あそびを楽しむ。
- 音楽に合わせて、体を動かして踊ることを楽しむ。
- ブロックや粘土あそびなどを通して、何かに見立てて作ることを楽しむ。
環境構成と配慮
養護
- エアコンを使用する際も、時々換気をして空気を入れ替えるようにする。
- 清潔にする大切さを繰り返し伝え、こまめに汗を拭いたり着替えをする。
- 運動量も増えてくるため、十分に休息が取れるように快適な環境を整える。
- 子どもと1対1でコミュニケーションを取ったり、スキンシップを取る時間を大切にする。
- 水あそびを安全に楽しめるように、水温や水位の点検、消毒をしっかりと行う。
教育
- 手洗いうがいの後は、スムーズに手が拭けるように近くにタオル掛けを用意しておく。
- 順番を守って手洗いうがいができるように、並ぶ場所にテープを貼っておく。
- 着替える際は、自分の着替えかどうかわかるように、それぞれのかごなどを用意しておく。
- 自分でやろうとする意欲が育つように、必要に応じてさりげなく援助しながら、ひとりでできたという喜びを感じられるようにする。
- 水あそびの際は、個人差に応じて無理のないように水に慣れていけるよう配慮する。
- 水あそびを十分楽しめるように、じょうろやバケツなどの道具を用意する。
- 散歩に出かける際は、周りの自然に興味を持てるような言葉を掛けるとともに、子どもの発見や驚きに共感していく。
- 戸外で遊ぶ際は、気温や活動時間に配慮する。
- 子どもの製作した七夕飾りを保育室に飾ることで、自分で作った喜びを感じられるとともに、七夕会に期待を抱けるようにする。
- 子どもの伝えたい気持ちに寄り添いながら、目を見てじっくりと話を聞くようにする。
- 事前に「たなばた」を手振りを付けながらうたい、七夕会をより楽しめるようにする。
- 夏の行事に向けて盆踊りをする際は、保育者が楽しく踊りながら、音楽に合わせて踊る楽しさを知らせていく。
食育
- 上手に食べようとする意欲を育む。
- 身近な食材に親しむ。
- 食器を持って食べたり、スプーンやフォークで自分で食べようとする。
- 夏野菜を育てたり、絵本を通して、生き物が大きくなっていくことを知る。
- 保育者が食具の正しい使い方を知らせ、意識して使っていけるようにする。
- 絵本や夏野菜の栽培を通して、その育ちについてや、どんな料理になるのか考えることで、収穫に期待を抱けるようにする。
家庭との連携
- 水あそびや汗をかいて、自分で着替えることが増えるため、着脱しやすい衣服の用意をお願いする。
- 七夕飾りに使用する短冊の記入をお願いする。
- 水あそびが始まるため、毎朝の検温を呼び掛ける。
職員との連携
- 水あそびをする際は役割分担をして見守り、危険のないようにひとりひとりの行動を把握する。
- 七夕会の進行の流れを事前に確認しておく。
評価・反省
- 気温が上がり汗もたくさんかくため、こまめな水分補給や休息を心掛けた。子どもたちも熱中症などで体調を崩すことなく元気に過ごすことができた。
- 水あそびでは友達と言葉を交わしながら、気持ちよさそうに遊んでいた。水を恐がる子もいるため、様子を見ながら関わっていきたい。
- 雨上がりに散歩に出かけると、水たまりがたくさんあって子どもたちも喜んで遊んでいた。晴れの日の散歩も気持ちいいが、雨上がりならではの楽しさを知ることができ、いい機会になった。